Saturday, February 20, 2010

白米と玄米、精製と食べ心地


玄米食べて走ってみた


最近、玄米の良さを再発見した。機会がなくてしばらく白米ばかり食べてきたのだけど、再び玄米に挑戦してみたらすっかりフォール・イン・ラブ。

胃の弱いランナーである私が運動できるのは、食事後4時間後から5時間半後くらいまでがギリギリの時間帯。それより前だと気持ち悪くなるし、後だと空腹で走れない。でもそれはうまくいった場合の話で、実際のところは食後3時間後には空腹を感じ始めて、走りに行く気力が出ないことが多い。走れたとしてもその後の強烈な空腹感で、食事の準備をする間を待てずとりあえず手近にあるお菓子などに手をつけてしまうことも多々。

が、玄米を食べた後で走りに行ったら、1時間走った後でもいつものような消耗感がない! 空腹ではあるが、食事まで我慢しましょうと考える余裕がある。

玄米は白米より血糖値を緩やかに上げ下げする、というのを初めて自分の体で実感したわけだ。こりゃいい。

血糖値のお話 

人は血糖値が下がると、空腹を感じるらしい。腹じゃなくて血で感じるのか。血糖値は血液内のグルコース(ブドウ糖)の濃度。その仕組みは私みたいな素人が読んでもよく分からないけど、まあ読んで字のごとく、エネルギー源である糖がどれくらい血液中にあるかって大まかなイメージで乗り切ろう。糖が足りないと究極的には人は死んでしまうから、低くなれば体が空腹というサインを送るのは当然ですな。

白米はほとんどが糖分。それにビタミンやミネラル、それに食物繊維などが豊富な皮がついたのが玄米。体は食べ物を胃だか十二指腸だかその辺の「お腹」のあたりで分解して、糖分を取り込んで血液に送り込むんでしょう。お腹の気持ちになってみると、玄米だと皮がついているぶん作業が複雑そうだね。その分の時間をかけて糖分を血液に送らせてもらいましょうかね、みたいな。

甘いお菓子を食べると、食べ終わってしばらくするとまた甘いものが食べたくなって気持ち悪くなるまで続けるループに陥ることがありませんか? 私はあります。それって多分、甘いお菓子にはだいたいあの真っ白い砂糖が大量に使われてるから。砂糖ってあらま、砂の糖ですよ。ピュアな糖。きっと、お腹をほとんど素通りで一気に血に流れ込むんじゃないかな。で、うぉーーエネルギーーキターーってなる。だから「待ってました!」って感じで体が喜ぶ。

で、血糖値が上がると、上がり過ぎはいかんとインスリンってやつが分泌されてそれが血糖値を下げるらしい。血糖値が急上昇した場合はヤバいヤバいってインスリンも大量に出るわけ。その結果として血糖値が、今度は一気に下がる。普通より下がる。すると? 体は、うぉーーーー糖が足りないーーお腹空いたーーーと感じてしまうわけです。せわしない。何かに似てるな。コカインとか?

おっと脱線。それが、止まらないお菓子ループの仕組み。残業中に空腹に耐えかねてチョコレートを食べたら逆に空腹感が強くなってしまった、なんてのも同じ仕組みでしょう。ここだけの話ですけど、そういう場合はナッツ類をスナックにするのがいいですわよっ。で、ある程度食べたら「よし今ゆっくり血に糖が流れていってるぞー」って想像してみて下さい。騙し合いの一人芝居ですよ。たぶん、空腹は抑えられているはず。

寿司キメる?

江戸時代の江戸では富裕層を中心に脚気が流行ったらしい。これは白米を庶民が食べることがやっとこの時代になって一般化して、その結果ビタミンB1不足で脚気になったらしい。田舎の方では脚気が流行らなかったのは、肉体労働が多い田舎では腹持ちの良い玄米をみんなが食べ続けたからという説がある。ランニングを始めて玄米の良さに気づいた私としては納得できる説である。

日本人は弥生時代には稲作してたらしいから、軽く二千年くらい米を作ってきた。その歴史のほとんどで玄米を食べてきたんだと思う。ちなみに砂糖は、江戸中期にやっと庶民に浸透してきたけどその時点でもほとんどが輸入品。たぶんかなりの贅沢品でしょう。今の我々が思い浮かべる「寿司」も江戸時代に白米の一般化とともに発展したみたい。私が玄米を発見したのと逆だけど、当時玄米しか食べた事が無かった人が握り寿司を食べた時の興奮ったら、すごいだろうね。

魚のうまみ+シャリの糖分でガツンと、さらに発酵食品である酢も魚介同様にアミノ酸たっぷり。ついでに生の食品は酵素が多く含まれているので、柔らかい魚介を使った寿司は消化にも良い。これは今、精製された食品にあふれて生活している我々が寿司を食べるのとはかなり違った体験だったに違いない。

どっちが良い、ってことじゃなく

というわけで最近はすっかり玄米ラブなそらねですが、別に玄米を食べようと声高に言いたいわけでもなく、その時によって食べ分けたら良いんじゃないかと思うんです。体に耳を傾けてみれば、どっちを食べたいか分かるはず。私は走るなら断然、玄米です。寿司は白米に限る。いや、うまい玄米寿司で驚かせてくれ。

そえれから、すっかり忘れていたけど来月ハーフマラソンを走る予定だった。玄米に願をかけたい。そしてハーフマラソン完走なんて一大事には、ホントは上質な江戸前寿司でもキメたいところ。軽く酢締めしたこはだ、ひらめ、生たこ。。。。あうぅぅ。


オマケ。NYのウォール街近くにあるLittle Lad's Basketというヴィーガン・レストランで金曜日のみ販売している、アイスクリームならぬ"Nice Cream"。ミント・ファッジ味だったかな。ヴィーガンということで当然ながら乳製品を全く使っていないのだが、美味しかった! これは優しさの中にお茶目さを発見できる平和なスイーツ(笑。甘みに何を使っているか分からないけど、ヘルシー系は白い砂糖を避けてメイプルシロップとかモラサスとかを使うことが多いので、比較的平和な美味しさが楽しめることが多い。

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