Saturday, December 19, 2009

雪やこんこん

あられやこんこん。雪は、静かなのがいいね。静かなのに、ふと目をやると景色が変わっている。しびれる。

積もった雪を蹴りながら散歩し、この歌を口ずさんでも、横を歩く旦那は全くの無反応。あー私、雪やこんこんを知らない人と結婚しちゃうなんて何て勇敢なチャレンジャー!

昨日の夜から大雪が降っております。一説によると、70年ぶりの大雪とか。

↓今から12時間くらい前。

↓ついさっきコンビニ行ったとき。


今日は早起きして雪景色を見るぞーと思ったけど、結局起きたの10時くらい。

冬は早朝、と枕草子にも書いてありました。

は、つとめて。の降りたるはいふべきにもあらず。のいと白きも、またさらでも、いと寒きに、火など急ぎ熾して、炭もて渡るも、いとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりて、わろし。

(現代語訳:冬は、朝早い頃がよい。雪の降ったのはいうまでもない。霜のとても白いのも、またそうでなくても、とても寒いのに、火を急いでつけて、炭 をもって通っていくのも、とても似つかわしい。昼になって、寒いのがゆるくなってくる頃には、火桶の火も、白く灰が多くなってしまい、よい感じがしない。)
wikipediaより。
うんうん、分かる。早朝とはいえないが一応、午前中には起きて散歩に行ったから良しとしよう。

しかし早朝じゃなくたって、ビルとビルの合間だって、ちょっとしゃがんでみたなら、目の前は全て出来たての汚れひとつない膜に覆われているのだ。輪郭の柔らかい膜はとぎれることなく、その中に暖かい動きを包んでいる。舌と喉をひらいて腹をふくらませ、冷たさと湿り気を一気に体の真ん中まで招き入れてみたならば、そのまま瞬時に、遠くはるか見知らぬ遠くへ螺旋の思い出をたどって戻れるようだ。この白さに目をうばわれ、静けさに耳をうばわれ、空っぽになったみんなの記憶に。目を閉じゆっくり暖かい息を吐く。

No comments: