Monday, December 21, 2009

Phishよい音、いちどは踊れ♪

ずっと見たかったバンドであるPhishをついに見たのに、感想ひとつ無いのも個人ブログとして寂しい。NYのショー2回はほんっと楽しかったのよ。でも自分で書く前に、ぼんやり言いたいことが全部くっきり書いてあるような記事を見つけたので、それをまた勝手に訳してお届けしてみる。

私のPhishデビューと同じ12/2のマディソンスクエアガーデンでPhishライブデビューをした、米Esquire誌のウェブディレクターが12/3に投稿した記事です。いやあ面白い。

Seeing Phish Play Madison Square Garden (Once)
December 3, 2009 at 12:40PM by Eric Gillin

昨日まで、Phishは1曲もしっかり耳を傾けたことが無かった。彼らの音楽を全く聴いたことがなかったというわけではない。僕はアメリカ北東部の大学に通ってたわけだし、1度や2度はPhishが耳を通りぬけたことは間違いない。でも彼らには、まるでベジタリアンが子牛の煮込みを考える時のような気持ちを抱いてきた。もちろん美味しいでしょうよ、なんでみんなが好きなのかも分かるよ、でも自分はレストランで注文しないよ、という感じ。

そして今でも全体的に考えて、Phishは僕の好みとは言えない。でもあなたが音楽を好きならー例えバンパーステッカーだらけのおんぼろボルボを運転したことがなくても、履き古したコーデュロイを持ってなくても、飛び級クラスの授業を取ったことが無くても、2万人と一緒に室内でマリファナを吸ったことが無かったとしても、1度は彼らのライブを見るべきだ。なぜなら、Phishは「音楽」をプレイするから。音楽の全てを。いっぺんに。あなたが想像しうる全てのジャンルを。ブルーグラスにクラシックにファンクにアリーナロックにカントリーにアバンギャルドジャズにアフロキューバンにパワーポップにフォーク。技術的に完璧。4時間ぶっ通しで。

(でも、あなたが「音楽」好きである必要がある。特定の音楽ジャンルが好き、ではダメ。DCハードコア、イーストコーストラップ、マンチェスターロックが好き、というのではなく。全ての音楽が好きじゃなければいけない。髪を七三にしたエリート気取りの批評家でもダメ。)

それから、人間を好きである必要もある。(あと重要度は下がるけど、ドラッグにも寛容でステージライティングも好きじゃないといけない。)まるでヒエロニムス・ボスの絵のように、人々があらゆる所にいるから。太った人たちが憑かれたように体を揺らしていたり、仁王立ちしてたり、空に向かって手を振ってたり。眼鏡の小柄な奴らが5分ごとにパイプに火をともしていたり。行き過ぎちゃった女の子達が迷子になったままゆっくりクルクルまわってたり。猛烈にいちゃいちゃしてる夫婦たちがいたり。(ベビーシッター見つかって良かった!)トイレも、ホールも、通路も、身悶えるようなヒューマニティで満ちてる。赤に、緑に、白に明るく照らされ、誰もが"the swim"とthe Carltonのミックスを踊ってて、叫びながらグロウスティックを放り投げてる。恍惚の群衆は、トレイ・アナスタシオがジャム開始後8分目にマイナーCのコードを弾いたって以外に何の理由もないのにハグしてキスし合う。まさに異世界。でも何故か強烈に、大切な気がする。

でも何より重要なこと:裁くなかれ、音楽も、人も。どれだけ恥ずかしいことをしちゃっても、見ちゃっても。なぜならそこは重要なポイントじゃないから。ポイントは、Phishのショーでは全てが「アリ」ってこと。ポイントは、そこでは誰も君を裁く人はいないということ。(それどころか本当に、逮捕さえされない:僕が入場したとき、検査してる警備員が友達のバッグを開けた時、うっかりそこに仕舞ってた袋入りのマリファナを見つけたんだけど、黙って通してくれた。)

ポイントは、そこに行くと、4時間に渡る「音楽」が聴けて、したいことは何でも出来て、誰も邪魔しないし、それからその経験を残りの人生でずっと繰り返すことが出来るということ。僕はもう行かないけど、みんな1度は行くべきだ。





2カ所ほど自分でも読み切れなかった箇所があるので美文とは言えない出来ですが、概要は読み取って頂けるかと思います。原文はこちら:
http://www.esquire.com/blogs/endorsement/phish-madison-square-garden-review-120309#ixzz0aMAUwuKz

ちなみに私から補足情報を加えさせて頂けるならば、
・マディソンスクエアガーデンは警備がギスギスしてなくて、かなり居心地良かったです。老舗だし都心だし、客の扱いに慣れてる。迷惑かけなきゃ何でもオッケーな空気が厚い。一方で12/5のツアー最終日の会場はバージニアの片田舎(DCから2時間半)で、会場側はヒッピーの大群にドン引きしたおじいちゃんボランティアって感じで、運営が全然スムーズじゃない。ドラッグに厳しいどころかビールは1人4杯まで(!)、セカンドセットの途中なのに10時半で販売終了。アルコール取り締まりナントカ会がえらそーに仕切っててウザイー。会場による違いはかなり大きいなぁと思いました。

さてこの記事、ほんとうなずける点が多い。大筋で同意。いや、この著者と違って私はまだもうちょっと見たいですけどね。
・私の今回の席はステージから遠く、音も貧弱であった。
・もっと解放的な、Phish主催のフェス(野外)で見てみたい。
・たまにはパーーティーーー!したい。
そんな理由で。

ちなみにこの日のショーを聴いてみたい方は、こちら:
http://livephish.com/live-music/0,517/Phish-mp3-flac-download-12-2-2009-Madison-Square-Garden-New-York-NY.html

あ、そろそろボルチモアに旅だってきます>Garage a trois

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